2015年10月13日(火)
「幽霊子育飴」
みなさん、はじめまして。
グラフィックデザイナーのミズノケンジと、イラストレーターのしばざきとしえのコンビ「キリコミック」です。
結成は2003年なので、なんともう、10年以上活動していることになります。
駆け抜けた10年というかんじで、まったく実感はないですが。
(そのくらい、仕事に明け暮れておりました)
このたび長年の都内生活から一転、関西に拠点を移しまして、新スタートということで、気分も新たに、ブログでも書いてみようか、そうしようか、ど うしようか、双子葉類。
ということになりましたです。
ええ。
ちなみに更新するのはワタクシ、しばざきとしえ(女)です。
幼少期から暗闇で視力が落ちるほど文学ばかり読んでいたのと、最近は昭和30年代の落語ばっか聞いてるせいで、口調は限りなく「おっさん」です が、そこのところヨロシクお願いします。
あ、何か仕事があったらついでにヨロシクお願いします。
仕事以外にも、面白いお誘いなどございましたらどうぞ、お気軽にヨロシクお願いします。
それにそれに、人類の未来、地球の平和についてもどうか、ヨロシクお願いします。
(最後のが一番マジだったり)
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昨日あんまりにも良いお天気だったので、飴を買いに行きました。
遠方から京都に来る複数の方々へお配りする、ちょっとしたお土産用の。
京土産といっても、なんだかどれもありふれている気がしてつまんない。
「京都検定」の問題集にも出てきた「由緒ある飴」がなんとも、面白いなぁ、いつか買いに行こう、と企んでいたのが、ようやく実現しました。
その名も『幽霊子育飴』です。
調べてみて改めて驚いた、創業450年(!)の歴史を持つ「みなとや」さんで売ってます。
http://kosodateame.com/
公式サイトより転載↓
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~命をつないだ飴の由来~
今は昔、慶長四年京都の江村氏妻を葬りし後、数日を経て
土中に幼児の泣き声あるをもって掘り返し見れば亡くなりし
妻の産みたる児にてありき、然るに其の当時夜なよな飴を
買いに来る婦人ありて幼児掘り出されたる後は、来らざるなりと。
此の児八才にて僧となり修行怠らず成長の後遂に、高吊な僧になる。
寛文六年三月十五日、六十八歳にて遷化し給う。
されば此の家に販ける飴を誰いうとなく幽霊子育ての飴と
唱え盛んに売り弘め、果ては薬飴とまでいわるゝに至る。
洵に教育の上に、衛生の上に此の家の飴ほど良き料は外に
なしと今に及んで京の吊物の吊高き品となれりと云う。
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「死んでから墓の中で産まれた子を、幽霊が育てる」という、恐ろしいような、悲しいような、微笑ましいようなお話です。
このお話、水木しげる氏の「墓場の鬼太郎」着想の元になったそうですね。
店主の方が無言で試食を差し出してくださったので、1個舐めてみました。
スッと差し出され、お味もスッとしたもので、スッと無くなり、あれ?飴なんか舐めてたっけ???
というものでした。
まさに「幽霊のような飴」。
形も奇妙だし。
あな恐ろしや。
京都生活はまだ1年目なので、知らないことばかりです。
生まれも育ちも東日本の私にとっては、目眩を覚えるような世界。
ものすごく小さなところから、とてつもなく鈍いスピードで、と思っています。
それではまた。
しばざきとしえ
イラストレーター兼
コミックエッセイスト。
セツモードセミナー卒。
女性誌に実際の取材によるイラストルポを描いたり、自身の体験をもとに
エッセイマンガを書籍化するなど幅広く活動中。
キャラクター作家の顔も持ち、脱力系キャラ「ウサワカメ」の商品化も多数。
しばざきとしえの著書
▼コミックエッセイ
「オトナ婚」
(エンターブレイン)
▼コミックエッセイ
「離婚1年生」
(アース・スターエンターテイメント)
▼コミックエッセイ
「思春期っ子はみんなバカ!」
(ぶんか社)
▼コミックエッセイ
「めおとFX」
(パンローリング)
▼キャラ本
「フーラリフラフラウサワカメ」
(gakken)
▼コミックエッセイ
「じつはウチ、フランス婚」
(モバイルメディアリサーチ)
▼コミックエッセイ
「パパいらず」
(メディアファクトリー)